地熱発電のコスト

nox

2009年12月14日 20:20


火力発電や原子力発電9円〜10円のコストに比較して、地熱発電は13円〜16円のコストとなっており、高い発電単価になっています。
石油の大手の出光が地熱発電について検討しているようですが、コスト面での折り合が中々つきにくく、スムーズにいかないのが現状です。
地熱発電は非常に長い探査や開発期間のため費用負担が非常に大きいです。
さらに地熱発電の規模が小さいことも高い発電コストの要因になっているとようです。
日本は欧米によりエネルギー自立を妨げられていることによって地熱発電開発にかなり影響が出ています。
日本においては、地熱発電の開発は、温泉源の保護や景観破壊などの問題があります。

地熱発電の開発が進まないもう一つの理由として、以前に地熱発電の開発を始めて後、石油のコストが大幅に下落してしまったことに一因しています。
何より地熱発電は、地質調査費用が莫大であることがコスト面のマイナス要因です。
現在では、石油価格の上昇や環境意識によって、地熱発電への関心は変化しています。
しかし電力事業の自由化が進行しているため、地熱発電も安泰とは言えません。
他のエネルギーと地熱発電が競合するためには、コストを低減する必要があります。
その地熱発電のコストの回収には最低10年かかると言われています。
地熱発電に最も適していると言われる環境である日本が自ら地熱発電を行わないように自主規制しているという皮肉な現状がそこにはあります。